劇団のあ 第18回公演   (柏崎演劇フェスティバル参加作品) 

      はくらくの果実  公演記録 

           2000年3月26日〜3月27日  柏崎産業文化会館文化ホール 

                    作・演出 : 虎林はんじん                          

   キャスト:  ゴ ン タ   …… ホセ山崎(友情出演)              照明効果 …… 小林直樹
          カタリナ  …… 京   子               音響効果 …… 萩野知己
            母    …… つなしまゆみ             舞台監督 …… 小林優子 
          中  本  …… ミスター.K                                制   作 …… 足立清美 他
          旅人(女) …… 山岸しのぶ
          旅人(男) …… 虎林はんじん

 

遙かなる都
遙かなる青の都よ、
 
遠い砂漠の美しき街よ……
金のドームは希望の光を解き放ち、
迷路の様な路地から、果てしなく拡がる
細長い空・・・
空が夕焼けに染まるころ、人々はただ
祈りを捧げ、透き通る神々の賛歌は、
紅のカスバの丘貫いて、空へれて行く…・遠く、何処までも遠く、高らかに……
遙かなる青の都よ…
遠い砂漠の美しき街よ…

母ちゃん

アンタ偉いねェ、立派だねェ!……でもサ、それでも男ってのは、逃げちまうモンなんだよ。

砂漠の旅人

聞こえる……地面のずっと深い所で、水の流れる音がする……サラサラ、サラサラ流れて行くわ……

ゴンタとカタリナ

何のこと?知らないわよ、貴方の芋なんか!
ウソつけ! 芋を盗ったのはアンタだ!
アンタは泥棒だァ!

立ち上がれバルブスよ!

たとえ暗闇を切り裂いて、灼熱の太陽が朝を
告げようとも、悲しみに閉ざされた眼には、
真実の光は届かない……

約束。

私がここに来たこと、絶対に誰にも内緒よ。
約束してくれる?
うん、分かった。二人だけの秘密さ。

キミも軍人だ!

イヨ〜シ!キミも今日から我が軍の戦士だ!共に戦おう!!
戦士?ヤルヤル、何だかカッコ良い!!

砂嵐に吹かれて

砂嵐に翻弄されながらも、道無き道をひたすら旅を続ける男と女……
一体、二人は何者?果たして何処へ行く?

世紀の大発見だ!

やったぞ、世紀の大発見だァ!!
これで教授の椅子も間違いなし!
バンザイ!バンザイ!バンザ〜イ!

死ねェ!

「王家の箱」の鍵を渡さないと言うのなら、コイツは死ぬぞ!
お願い、止めて……鍵なら渡します!だから、この人を殺さないで!

新しい世界へ
 
そして、真の王女は「はくらくの木」の穴に踏み込んだ……
そこは紛れもなく、希望の光あふれる
「青の都」へ続く道であった……

 (辺りは、まばゆい光に満たされ、
  群衆の大歓声が聞こえてくる)
 Fin

行って来るぜ、母ちゃん!

ホラホラ、男ならメソメソ泣くんじゃないヨ!
お前の父ちゃんはそんな弱虫じゃ無かったよ。
ウン、分かった……行って来るよ、母ちゃん!

さあ、行くがいい!

道は続いている……遙か彼方の都へと。
サア、行くが良い、カタリナ姫! アナタは、
決して振り返ってはならぬのだ!

荒れ果てた砂漠の小さな泉に、ひっそりと生きる魚"バルブス"よ。
閉ざされた命の泉の底で、お前は何を見つめるのか・・・
吹き付ける熱風に揺れる水面のさざ波に、お前は何を思うのか・・・

たとえ灼熱の太陽が、命の泉を奪っても、
そのちっぽけな「観念の海」から這い出る事なんか、お前には出来はしまい・・・
バルブスよ!その青い泉を、己の傷口から滴り落ちる血で真っ赤に染めて、這い上がるのだ!
果てしのない観念の海から、今こそ!

這い上がるのだ、バルブスよ!!



   ストーリーを読む!  


劇団のあ のホームページへ!!