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第9回 柏崎演劇フェスティバル参加作品 〔劇団のあ 第21回公演〕

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Last Train  黄昏の最終列車

2003年 1月13日(祝) 14:00〜 (1公演のみ)

脚本・演出   虎林はんじん


出 演

阿部新一 ☆ 山岸しのぶ


『その列車に乗る瞬間、あなたは誰を想うのだろう』
その朝、ふたりは2時59分発の列車で旅立った。
マグノリアの花咲く、懐かしいあの町へ…。


 

         最初に神は言われた。「光あれ」。そして光があった。
              神は、その光と闇を分けられた。それから天と地を作り、生きとし生けるものをその大地に放たれた。
                              6日目、神は天地を治める者として、ご自分に似せて人を作られた。男と女に作られた。
                 ある日、幸せなエデンの園に住むふたりに、蛇がささやいた。
                          「ためらう事はない、その実を採って食べるが良い。そしたら、神の様に善悪を知ることができるだろう。」
                              女はその実を採って食べ、男にもその実を与えた。その時からふたりは善悪を知り、
                              運命の砂時計は時を刻み始めた…。              



 



静かに一遍の物語が幕を開ける・・・

 

    銀河を行く汽車


「・・・わからない」 「思いだして、ちゃんと」     


         ガタンゴトン、ガタンゴトン…その小さな綺麗な汽車は、僕の知らない何処か
      へ向かっていました。黄色の電燈のならんだ客車を引いて、赤や青やだいだい色を
      ちりばめた美しい夜空を進んでいるのです。空のすすきの風にひるがえる中を、
      天の川の水や、三角点の青じろい光の中を、どこまでもどこまでもと走って行くのです。
      青い天蚕絨(びろうど)を張った腰掛けが、まるでがら空きで、向うの鼠色のワニス
      を塗った壁には、真鍮の大きなぼたんが二つ光っているのでした。 
    ガタンゴトン、ガタンゴトン、ガタンゴトン。夜に向かう汽車。 
      僕はなんだかとても切なくなって、何か忘れ物がある気がして、思い切って車掌さん
      に聞いてみました。   「僕は、どこへ行ったら良いのですか」 と。


いったい、僕は何処へ行ったら良いのだろう・・・



お前はここから先へ行くことは出来ない!


私は何だかとても悲しくなって・・・大きな声で泣きました。


  「お帰りなさい!」                                                  
  …私はいつもそう言うの。 夕暮れの丘をあなたが帰って来る。 
  ドアが開くのを待ちきれず私はいつも繰り返す、「お帰りなさい」って。 
  でも、あなたはいつもこう答えたわ…「ああ」。たった一言「ああ」とだけ…。
  それでも私は幸せだった。夕日が好きだった。春の風が好きだった。
  マグノリアの花の香りがする夕暮れのベランダで、あなたを待っているのが好きだった。
  「…でもいつか、この指をすり抜けて、幸いの砂がこぼれてゆくのかしら?」
  私がそのことをあなたに言うと、あなたはぼんやりと笑いながら、こう言いましたね。
  「それは仕方の無いことだよ。だって、運命の砂時計は、もうとっくに動き出してしまった
  んだからね」…と。



お前は、その夢の切符を決して無くしてはいけない。分かったな?


燃えさかる業火



「ハイ、じゃあこれは何色かな?」 「黄色・・・もう飽きちゃったよ」

 


そして、旅立ちのときが静かに訪れた・・・



   《 スタッフ 》

        舞台監督:  山崎和則
        照    明:  Gパン
        音効操作:  萩野知己
        特殊効果:  ゴジラ@松井
        メ  イ  ク :  京  子
        美    術:  小林ゆうこ

        制    作:  しんくまともこ
            小林ゆうこ

      参考資料:旧約聖書、銀河鉄道の夜(宮沢賢治著)
           天気輪の森の物語(結城翼著) 他






罪深き、悲しみの大地に生きる者たちよ。
遠い遙かな旅路の果てに、あなた達はやがて知るだろう。


本当の神の国は、あなた達の間にあるのだと。








       

   

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